【ABBV】アッヴィが10.3%の増配発表 買値に対する配当利回りは8%に迫る

持ち株であるアメリカ製薬大手企業のアッヴィ(abbvie)が11月1日に2019年度第3四半期決算を発表し、同時に配当金の増額を発表しました。待っていました。

四半期あたり配当金を従来の$1.07から$1.18へと増額させます。

増配率としては10.3%となり、二けた増配を達成しました。

アッヴィのプレスリリースでは、成長する配当金を通じての株主への強いキャッシュリターンをコミットすることを継続するとあります。

2013年からの年間配当金の伸びと増配率の推移です。

  • 2013年:$1.60
  • 2014年:$1.66 増配率3.8%
  • 2015年:$2.02 増配率21.7%
  • 2016年:$2.28 増配率12.9%
  • 2017年:$2.56 増配率12.3%
  • 2018年:$3.59 増配率40.2%
  • 2019年:$4.28 増配率19.2%
  • 2020年:$4.72(予定)増配率10.3%

2013年を除けばすべて二けた増配と、すさまじい数字です。

2018年は40%増配というとんでもない数字でした。

アッヴィは2013年にアボット・ラバラトリーズから分社化された会社ですが、アッヴィ単体になってから195%配当金額が伸びています。

巨額な費用が投入されるアラガン買収で株価が低迷していましたが、現在は株価も上昇傾向になります。

決算内容を見てみると、主力製品であるヒュミラの売上はアメリカ国内で9.6%アップの38.87億ドル、アメリカ以外の市場では33.5%減少の11億ドルでした。

アメリカ国外市場でのヒュミラの落ち込みは、バイオ後続品(バイオシミラー)との競争激化のためです。

今四半期の全体の売上が約85億ドルの企業なので、売上の大半はヒュミラの貢献によります。

もともとアッヴィは売上の過半を占める主力製品「ヒュミラ」の一本足打法経営を懸念されている企業で、この薬で稼げなくなったときの懸念が大きいです。

僕には製薬企業の決算書を見ても同社の今後の展開を予見できる見識はありませんが、医薬品セクターの中での銘柄分散も心掛けながら、歴史ある超優良企業は一時的な経営のピンチや業績の低迷があってもやがてはそれから脱してまた成長していく蓋然性が高いという経験則に沿ってホールドしていきます。

2019年の見込みの通年の調整後のEPS予想が$8.90~$8.92なので、この数字を拝借すれば配当性向は53%ほどとなります。

投資額は大したことない金額であるものの偶々株価が低迷している時期にこの銘柄に投資ができたので、自分の買値に対するABBVの配当利回り(Yield on cost)は8%に迫っています。

これは持ち株の中でトップの数字です。こうなってくるともう株価が伸長しても売る気がなくなります。何もせずに年々不労所得が増えていきます。

まあ今投資しても配当利回り5.7%もある銘柄ですからね。それだけ同社の将来の不透明性が嫌気されていたり、リスクのある銘柄だと思われているんだと思います。