10月30日に製薬ジャイアントのファイザーが2018年度第3四半期決算を発表したので内容を確認しました。
売上高は市場予想を上回るも、EPSは予想を下回り、また通年予想のEPSのレンジを下方修正しています。好決算とはいえない内容でした。
・アナリスト予想との比較
- 売上高は133億ドルとなり、市場予想の135億ドルを下回る
- 調整後のEPSは0.78ドルとなり、市場予想の0.75ドルを上回る
- 2018年度の調整後EPSを、従来の2.95~3.05ドルのレンジから2.98~3.02ドルのレンジに下方修正
決算サマリー
- 売上高は133億ドルとなり、前年同期比で1%アップ
- 調整後の希薄化後EPSは0.78ドルとなり、前年同期比で16%アップ
- アメリカ市場での売上高は前年同期比3%ダウン。エッセンシャルヘルス製品の売上が16%下落したのが要因
- アメリカ以外の国際市場では、売上高は5%アップ
- 今タームに11億ドルの自社株買いを実施
さらに、2018年度の売上高予想を従来の530~550億ドルのレンジから530~537億ドルのレンジへと下方修正しました。
理由としては、アメリカ市場におけるエッセンシャルヘルス部門の売上高が想定を下回ることと、新興国の通貨安・ユーロ安による為替の悪影響となります。
業績
売上高、純利益、EPSともに、数字は前年同期比からアップしています。
100万ドル単位 | 2018Q3 | 2017Q3 | 増減% |
売上高 | 13,298 | 13,168 | ➕1% |
調整後純利益 | 4,661 | 4,059 | ➕15% |
調整後の希薄化後EPS | 0.78 | 0.67 | ➕16% |
セクター別売上
Pfizerはセクターを、特許で保護された製薬を中心に扱うイノベーティブヘルス部門と、特許失効後のジェネリック医薬品等を中心に扱うエッセンシャルヘルス部門とに分けています。
それぞれの部門の売上高は以下となりました。
- イノベーティブヘルス部門の売上高は8,471万ドルとなり、2017Q3の8118万ドルから4%アップ
- エッセンシャルヘルス部門の売上高は、4,826万ドルとなり、2017Q3の5,050万ドルから4%ダウン
Innovative Health部門
- 非弁膜症性心房細動患者を対象とする「エリキュース」の売上が世界で36%上昇
- 乳がん治療薬「イブランス」のアメリカ以外の地域での売上が98%上昇。特にヨーロッパの先進国で伸長
- 肺炎球菌ワクチン「プレベナー」の売上がアメリカで13%上昇
- 関節リウマチ・潰瘍性大腸炎の治療薬ゼルヤンツの売上が26%上昇
Essential Health部門
- エスタブリッシュ医薬品の先進国マーケットでの事業売上が14%ダウン
- Pri-LOE製品の売上が先進国で17%ダウン
- 新興国マーケットでは、部門の売り上げは11%アップ
- 先進国マーケットにおいてバイオシミラーが46%成長
現在のバリュエーション
ファイザーの6か月チャートです。
(出典:SBI証券HP)
ここ半年で株価はかなり上昇しています。現在の配当利回りは3.15%ほどとなります。
僕は、Pfizerが配当利回り4%を超えていたときに恐怖心とともに購入していますが、現段階で振り返ればいいタイミングで買いを入れることができました。
製薬業界の会社がほしくて、最大手のPfizerをひとまず買ったかたちでした。
今後も増配を期待して、ホールドです。
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