大塚家具のお父さんと娘が和解したというニュースを見ました。
本当に良かったです。僕も娘を持つ父親なので、長年袂を別ちずっと会いたくてたまらなかった娘と再会することができたお父さんの思いに心を巡らすとこちらが半泣きになります。
もう仕事なんてしなければいいんですよ。2人で同じ仕事してるから対立してこんなことになるんです。
ここから株の話です。
アメリカ株は決算シーズンを迎えており、ある銘柄は好決算で株価が急騰し、またある銘柄はウォール街の予想を下回る決算を出し株価がクラッシュしています。
スリーエムの12%の急落にはびっくりしました。この銘柄はここのところ毎回決算で株価を下げているように記憶しています。
今回のこれまでの決算発表で1番心が躍ったのが、ローリンズ(Rollins)の決算発表後の急落です。
ローリンズはアメリカ最大の害虫駆除サービス会社です。シロアリや、妖艶な黒き光を放ち人類に畏怖の念を抱かせる例の虫などの駆除を飲食店や家庭に提供している会社です。
決して無くならない地味で退屈で誰もやりたがらないようなサービスを提供している点が素敵です。
売上高は約2,000億円、純利益は250億円弱と、会社の規模としてはそこまで大きくはありません。
この銘柄は、ここ数年の株価のパフォーマンスが凄まじいです。
過去5年間で、ローリンズは株価が約200%上昇しています。一方でS&P500は56%ほどと、市場平均を大幅にアウトパフォームしています。
株価のパフォーマンスは素晴らしいですが、配当利回りは低いです。現在は1%ほどです。
アメリカ株に投資している人は高配当株の配当再投資をメインにしている人が多いと思うので、あまり保有している人はいない銘柄かと思います。
市場からはワイドモート銘柄と評価されているのか、通常の尺度では買えない銘柄です。
予想PERは決算発表前はなんと55でした。巷の投資本ではPER20を超えると高いなんて書いてあるので、そういう発想をしている限りは一生買えない「高嶺の花」です。
ローリンズは4月24日に2019年の第1四半期の決算発表をしたのですが、アナリスト予想を下回るものでした。
売上高は429.1万ドル、EPSは0.14ドルで、それぞれ市場コンセンサスの売上高予想437.27万ドルとEPS予想0.15ドルを下回りました。
結果として、株価は10%もの下落を被っています。
この銘柄は常に株価が上昇しているイメージが強かったので、マコーミック(MKC)がレキットベンキーザーから食品事業を42億ドルで買収すると発表し株価が10%急落した時と同じような驚きでした。
ローリンズの決算発表資料を見てみると、10%も株価が下落しないといけないくらい悪い内容ではないように思いますが、PER55ということで、それだけ市場の期待も高いんでしょうか。
売上高は前年同期比で5%上昇しています。ただEPSは0.15から0.14に下落しています。
CEOなどは、今四半期の業績について「successful quarter」であると言っています。
業績にネガティブな影響を与えた要因を4つ挙げています。
- アメリカの豪雨などの悪天候により害虫が「休眠」し需要が抑制された
- 控除不可能な費用に係る高い税率の影響
- ドル高の悪影響
- 従業員への待遇改善のコスト増
どうもアメリカは全体的に1月〜3月の天候が例年よりも悪く、シロアリや他の害虫の活動がそれによって抑制され(決算資料では害虫が「休眠状態」だったと言っています)売り上げに悪影響が生じたようです。
寒いと虫が活動しなくなるから需要が下がる業界なんですね。
ただし、これから暖かな季節となれば花も咲くは虫も活発的な季節になるわで、反動で猛暑になれば害虫の活動も盛んになって需要が伸びることもあると想定されます。
ローリンズの株主になると、害虫を見るたびに自分が所有する企業の売上が上がると思えることで害虫に寛容になる・・・ことはないでしょうね笑。
しかし、決算発表で「We look forward to warm weather and the spring pest season」(暖かな気候と春の害虫シーズンを心待ちにしている)なんて言ってしまうのですから、虫が嫌いな人からすれば良い迷惑です。
ということで、高嶺の花の誘惑に我慢できずローリンズに少額ですが新規投資してしまいそう・・です。
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