先日、ネスレやP&Gに次ぐ生活消費財企業の雄である英蘭企業ユニリーバの株価が1日で10%近く下落していました。
理由としては、2019年の売上予想を下方修正したためです。
ユニリーバのプレスリリースを読みましたが、基調的売上高が、ここ数年のレンジ(3~5%)の下半分になりそうだということでした。
理由としては、同社の最大のマーケットである南アジア(インド)の経済減速と、西アフリカの取引条件の困難をあげています。
さらに、北米では回復の兆しがあるものの、先進国の取引環境はチャレンジングであり、完全な回復には時間が必要と述べています。
今回の下方修正により、利益、マージン、キャッシュには影響はないと言明しています。
この発表を受けてユニリーバの株価は1日で10%近く暴落しました。
過度に悲観に振れる市場の不合理な反応であるように思われないこともないです。
元々3~5%程度しか成長しない売上高を少し下方修正して、果たしてそれが1.5兆円ほどの時価総額相当分を1日で打ち消すほどのインパクトのある数字でしょうか。
ユニリーバの1株当たり利益(EPS)の推移を調べようと思ったのですが、ググると投資サイトのドルベースのものが出てきたのですが、この企業は原貨はユーロベースと思いますので、ユーロベースのものが知りたかったのですが、適当なものが見つかりませんでた。
アニュアルレポートをチラ見しましたが、これはBPもそうですけど英国企業のレポートは用語もアメリカ企業のものとは違うしなんか読みにくくて挫折してしまいます。
ポンドベースだとロイターのサイトに以下のような数値があがっていました。
2016年:160ポンド
2017年:199ポンド
2018年:208ポンド
2019年(予定):217ポンド
直近2年だとEPSが年率で5%も上昇しない銘柄です。
株価は基本EPSの伸びに連動しますので、よっぽどPERが伸びないとキャピタルゲインを狙える銘柄ではありません。
仮にキャピタルを狙うとすれば、ネガティブなニュースが出て株価が低迷した時に逆張りするしかないです。
それよりは、生活に密着した企業としてある程度安心して長期的にて保有したい人向けの銘柄でしょうか。
といってもリーマンショック時には予想以上に被弾している銘柄です。
ユニリーバはどうしてもイギリスのEU離脱でどんぱちやっているときにつけた40ドル付近のイメージが自分の中で強くて、急落したとしても現在の50ドル半ばの株価はまだまだ高いなあと感じてしまいます。アンカリング効果です。
結局その後のバフェット率いるクラフト・ハインツの買収提案で一気に株価は上がってしまいましたね。この時にユニリーバを買えていた人を尊敬します。
逆に低迷を極めているクラフト・ハインツ買収してください。
恐怖・強欲インデックスが91に達して強欲の極み(extreme greed)となっている現状では株を買うつもりはないので、このまま低迷してくれればよいなあと思います。
直近の配当利回りは約3.2%ほどで、ほどほどの配当利回りです。