年末で仕事をする気もさらさらないので、会社で仕事を一緒にすることの多い仲の良い経理部門の人と休憩がてら雑談をしていました。
仕事のとてもできる経理部員の人です(なお彼は株式投資で大成功してすでに億り人になっており、副業として経理の仕事をしている人・・・ではありません)
その時に財務的な企業分析の話になり、株価が上昇する企業の会計・財務はどのようなものなのかと聞いてみました。
僕は数字が苦手で、会計も素人だし財務諸表の詳細な読み方もわからないので、これを機に彼からアルファを身に付けるスペシャルアビリティを教えてもらおうとしました。
少し悩んだ末、彼は、困った顔をして本当につまらない回答で申し訳ないんだけどと枕言葉を添えて、「わからない」と答えました。
そして、株式投資をするなら、これも本当につまらない答えだけど、個別株に手を出すよりは投資信託のがよいとアドバイスが来ました。
本当につまらないし全く女性にもてそうもない回答(しかし一発で本質をつく回答)だったのでもう少し話を聞いてみると、例えばもし10倍株(テンバガー)を買いたいなら、以下の属性の企業から選んだほうがよいと話してくれました。
- オーナー企業であること:オーナー企業だと、株価を上がれば自分が儲かるから株価を上げるインセンティブが高い
- 売上が伸びている
- 時価総額が小さい
- キャッシュが増えている
売上高・営業利益・営業キャッシュフローマージン・ROEとかいろんな財務指標や株価指標があるけれど、それを見たところでその後その企業の株価が伸びていくかどうかは全くわからないと言います。
そういった数字を見て優良企業だとわかっても、それとその後の株価とは全く別であると。
例えば日経平均構成企業の中からROEが高い企業を上から順に並べて、1番ROEの高い企業の株価が将来的に最も上昇していくかといえば、そんなことは全くありません。
理由としては、それら数字や指標が優れていてが優良企業だとしても、その会社の株価は既にそれを反映した株価になっているし、何より大事なのは、株価は過去や現在ではなく将来の業績や事情を反映して動いていくので、大事なのは未来の数字であり、未来がわからない限りはその企業の株価が上がっていくかどうかは全くわからない。
そして将来のことは誰もわからない。
企業の財務分析・会計分析をして、その会社に安全性があるというか、キャッシュを持っていて倒産しにくいとか、いわゆるディフェンス力のない銘柄や危険な臭いのする銘柄を避けることは可能かもしれないが、これから株価が上昇する銘柄を選択するのは不可能だと。
それができていたら経理・財務系の仕事している人はみんな株で儲けて会社に来てませんよあっはっは。そりゃそうですよねあっはっは。(完)
未来がわからないんだから、銘柄分析や財務分析なんて徒労な時間を使うよりも、トレンドとかテーマとか、たとえば5G銘柄が来そうだと思ったら先手を打って関連銘柄を買うなど、そういった波に乗ったほうよっぽど儲けやすいだろうということでした。
もう一度優秀な経理部員の回答を書きます。
銘柄の財務分析をしたところで将来的に株価が上昇する企業は一切わからない。
投資するなら個別銘柄ではなく投資信託のがよい。
アメリカ株のインデックス投資をしていたら、今年はプラス30%でしたね。