ジョンソン・アンド・ジョンソンの声明文翻訳しました~アスベスト問題により16年ぶりとなる1日で10%暴落を記録

ジョンソン・アンド・ジョンソンが前日比10%と暴落しました。

これは同社としては2002年以来16年ぶりの下落幅のようです。

原因は、ロイターによる、同社がベビーパウダーにアスベストが含まれていることを数十年もの間把握していながらも、内部隠ぺいし情報を外部に公表していないという報道です。

製品に使用される「タルク」にベビーパウダーが含まれているという報道のようです。

ベビーパウダーを巡っては、原料にアスベストが含まれそれにより卵巣がんを発症したとしてジョンソン・アンド・ジョンソンは集団で訴えられており、ミズーリ州セントルイス巡回裁判所の陪審が46億9000万ドルの損害賠償命令を出しています。

現在も同種の訴訟を1万件以上抱えている状況ですので、青天井の懲罰的損害賠償命令を下される訴訟リスクも再度明確に意識されているものと思われます。

この46億9000億円の賠償命令というのは、製品の欠陥を原因とする訴訟ではアメリカ歴史上6番目の大きさの金額です。

ジョンソン・アンド・ジョンソンは、訴訟においても製品にアスベストが含まれていることを全面否定しており、控訴し争ってます。

僕はジョンソン・アンド・ジョンソンに投資していないのですが、彼はマイポートフォリオに加えたい銘柄筆頭格なので、finz.comを見ながらS&P500種の大半のアメリカ株が下落し炎で焼えさかる中、赤の中でも殊更に輝く10%マイナスを記録したこの銘柄を恍惚の思いで眺めていた変態です。

ロイターの報道を受けて、ジョンソン・アンド・ジョンソンは早速声明文を出しています。

内容を自分がわかるような意訳も含めて翻訳しましたので、JNJホルダーの方、これからJNJに投資したいと思っている方は参考にしてみてください。

声明文の要旨を1行でまとめると、「ロイターてめー、フェイクニュース出してんじゃねえぞしばきたおしたんぞゴラあ」という内容になります。

当社は本日、当社製品の安全性に関する憶測記事に対して以下のとおり声明文を出します。

ロイターの記事は、一方的で誤りを含む扇動的なものです。

当社のベビーパウダーは、安全でアスベストは含んでおりません。

10万人以上の男性・女性を対象とした研究では、タルクはがんの原因とならず、アスベストに関連する疾病の原因にならないことが示されています。

規制当局や世界の主要研究所による独立した数千の研究によれば、当社のベビーパウダーにはアスベストが一切含まれていないことが証明されています。

当社は、当社製品の安全性を守る努力を継続していく所存です。

タルクについての真実・事実を知りたければ、以下のページをご参照ください。

www.factsabouttalc.com.

ロイターの記事は以下の3点において誤りがあります。

  1. 当該記事は、当社・規制当局・主要な独立研究所そして学問機関が、当社が使用しているタルクにはアスベストが含まれていないと繰り返し示している研究結果を無視しています。
  2. 当該記事は、当社が十分かつ広くアメリカFDAやその他世界の規制当局と協力関係にあり、何十年にもわたり当社が規制機関に対して要請されたすべての情報を提供していた事実を無視しています。
  3. 当該記事は、当社が常に、当社製品のタルクにアスベストを含まないと確認する方法として最先端の試験方法を用いていたことを無視しています。当社のタルクにアスベストが含まれているかどうかの確認に使用されたどの試験方法も、当社・規制当局・独立した専門家によって使用されており、それらすべての試験方法は、当社製品のタルクにアスベストは含まれていないことを明らかにしています。

もし本当にアスベストを含んでいたことを把握していたのであれば、隠ぺいすることは訴訟リスクを急速に高めるだけになります。

陪審による懲罰的損害賠償の額はこの悪質性によりさらに高まっていくでしょう。

なので、もし本当にアスベストを含んでいるという事実を把握しているのであれば、そんなリスクを抱えてまで情報を隠すという不合理な行為をするとは思えないというのが個人的な感想です。

ジムクレイマーはジョンソン・アンド・ジョンソンの下落を受けて、ここで売るやつは「ホームワーク」(銘柄研究)していない者であると言っています。ロイターの記事のストーリーを買っているだけにすぎないとけっこう激しく発言しています。

しかしこのおっさんはもはやテレビのエンターテイナーなので、言っていることが逆に怪しく感じてしまう。

もう10%下落すればよい買い時で、130ドル以下でインし始めればよいであろうと。

なおJNJとは関係ありませんが、コストコも本日8.59%と大暴落しました。

ジム・クレイマーはコストコについても200ドル以下はよい買い場だと言っていますので、ホルダーの方がいれば参考にして下さい。

現在のジョンソン・アンド・ジョンソンの株価は133ドル、配当利回りは2.7%と、まだまだ割安感はありません。

配当利回り3%になれば、待っていましたと触手を伸ばす投資家も徐々に増えていくのではないでしょうか。

JNJは年明けに増配するのが恒例なので、このタイミングで割安で取得できるとすぐに増配となり、タイミングによっては美味しいです。

相場の地合いが悪いので、正直なところ怖くて手が出ないというのが本音になるのですがね。



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