米国株投資家、「GODZILLA 決戦機動増殖都市」を見るの巻 感想と評価 評価格付けはAA−

(画像はアマゾンHPより)

5月18日より公開された映画「GODZILLA 決戦機動増殖都市」を見てきましたので感想書きながらレビューしたいと思います。後半はネタバレ含みますので、まだ見てない方はご注意下さい。

初めて本ブログを訪れていただいた方へ。本ブログは通常は株式投資について中心に語る投資ブログなのですが、著者が映画愛に溢れていますので、たまに映画レビューの記事を出しています。

評価格付け AA−

最高位がAAAで次いでAA+、AA、AA−、A+、A、A−、BBB+、BBB、BBB−、BB+〜Dまであります。分かりにくくてすいません。投資が好きなので、S&Pの投資格付け記号にならいました。A以上あれば、僕的には映画館で見る価値のある優れた映画と思っているとイメージしてください。なお、これが本ブログで初めての映画レビューです。

評価得点は、上から3つ目のAA−です。好評価です。特に含み損のある方は映画館で見てすっきりしましょう。

総評

・ストーリー展開がとてもスピーディーで間延びなく、「メカゴジラ」発見から対ゴジラ作戦発動までの、これはゴジラに勝てるのでは!という秘密兵器を手に入れ強敵に挑むまでのワクワク感はとてもあり、スリリング

・人間ドラマ(主人公ハルオとヒロイン ユウコのヒューマンドラマ)(たぶんこれは見る人によって意見別れます)がよかった、半泣きです

・「メカゴジラシティー」のワクワク感が本当に半端ない

・戦闘シーンのカメラ展開が早く、かっこよく男の子は夢中になると思う

・ゴジラの存在感は健在も、本編全体を通じれば前作ラストシーンの圧倒的存在感と比較して迫力感が低下、ゴジラ無双のシーンが足らない

・近未来兵器VSゴジラという前作と同様の展開のため、怪獣バトルを見たかった

・次回作への伏線がいろいろあり、次回作(今年11月予定)まで待てないよ

著者はどれくらいゴジラが好きか

にわかがゴジラ映画のレビューをしても黙れと言われそうなので、対ゴジラに対する僕の歴史を紹介します。80年代生まれで、ゴジラ大好き属性です。

初めて見た映画は「ゴジラVSビオランテ」

記憶の中にある初めて映画館で見た映画は、「ゴジラVSビオランテ」です。父親と手をつないで、駆け足で故郷の交通量の比較的多い道路を走って映画感に向かった懐かしき彼の日が今でも思い出されます。

「ゴジラVSビオランテ」のエンディングの、宇宙と対比されたビオランテの鮮やかやバラの赤は幻想的な光景として幼き子ども時代の自分の頭に刻印されました。

世代的には平成の「VSシリーズ」世代です。その後、「ゴジラVSギングギドラ」「ゴジラVSモスラ」「ゴジラVSメカゴジラ」「ゴジラVSスペースゴジラ」はすべて映画館まで足を運んでおり、デストロイヤだけはビデオで見ました。映画のパンフレットはみんなとってあります。父親がゴジラ好きで、金曜ロードショーでやっていた昭和のゴジラシリーズも欠かさず見ていましたし(昔は昭和ゴジラシリーズが金曜ロードショーでやっていました)、レンタルビデオでほとんどの昭和ゴジラシリーズを制覇しています。ちなみにほとんどのシリーズを複数回見ています。「VSシリーズ」は今でも定期的に見直しているくらい好きです。

1番好きなゴジラは、「ゴジラVSキングギドラ」に出てくるゴジラザウルスが進化したゴジラ(シリーズによって微妙にゴジラの設定や形状、スペックが異なるのです)で、熱線にピンクのビームが螺旋状に交差した「スパイラル熱線」を吐くゴジラです。キングギドラの首を熱線で飛ばすシーンはしびれます。分かる人とは友達になれそうです。

「平成VSシリーズ」以降のミレニアムシリーズは認めない

僕的には、ミレニアムシリーズはゴジラ映画としては認めていません。「VSシリーズ」ファンとしては内容の劣化が本当に酷く、ストーリーも魂がなく職人的な特撮シーンが減り安っぽいCGも使っている(ように思えます)安っぽい映画となってしまい、自分の年齢が上がったせいもあるかもしれませんが見るに耐えれませんでした。

なお「シンゴジラ」は大好きです。5回くらい見ました。

ストーリー概要

今回のアニメーションゴジラ映画は、全三部作で昨年11月に第1章「ゴジラ怪獣惑星」が公開されています。ゴジラによって地球が蹂躙され、宇宙に逃げ延びた人類が20年後(但し地球時間では2万年後)にゴジラ星化された地球に降り立ち、近未来兵器を用いてゴジラと決戦するという内容でした。若干SF色が強い映画ですが、X星人をモチーフにしたと思われる人型異星人が仲間にいたり、アニメーションならではのゴジラの迫力、かっこよさがあり、僕はかなり好評価しています。前作の評価格付けは、今作より高い「AA」です。

今回の映画は、前作のラストで体高300メートルの真ゴジラ(ゴジラアースという呼称のようです)に瞬殺された後から始まります。

「フツア」という地球の人型生物に主人公ハルオたちは助けられます。どう見てもモスラの「コスモス」的な少女が2名登場し、次回作でも関わってきそうです。人類はゴジラの圧倒的な戦力に戦意喪失しており、戦闘を継続すべきか悩む隊員も多い中、結局はハルオは戦闘継続を決意し、隊員もほとんどこれに同調します。

現在の人類は、「ビルサルド」と「エクシフ」という人型異星人と共生・共闘しているのですが、まだ地球に人類が居た頃にビルサルドの技術で創り起動前にゴジラに破壊されたメカゴジラをフツアの里の近くで発見し、これを用いてゴジラ決戦ができないかを画策します。

メカゴジラは破壊されているのですが、頭部のコントロールメタル的なものはまだ生きており、材料となっている「ナノメタル」という自己増殖的な性質をもつドラえもんの秘密ポケットにあるような特殊物質で、この物質を使い新たな超兵器を造ったり、兵器要塞としての「メカゴジラシティー」を構築しここにゴジラVS人類の宇宙脱出以来の第2ラウンドのゴングを鳴らそうとします。

ヒロイン「ユウコ」はハルオに恋心を抱いており、本作では前作以上にこの点がストーリーに入ってきます。ゴジラ打倒に並々ならぬ闘志を抱く男にずっとついて行こうとする健気な女性で、よいと思います。

中二心をくすぐってやまないメカゴジラシティー

メカゴジラシティーのワクワク感がたまりません。男の子の夢ではないでしょうか。自己増殖するとってもすごい性質を持つナノメタルを使い、兵器要塞都市をつくり、ゴジラと決戦します。ガンダムのような機械ロボット3体とありったけの砲台をつくり、前回と比べ人類側の物量も満足できるレベルにあります。

本シリーズのゴジラは近未来ものということでSF的要素も強いのですが、僕は好意的に捉えています。ゴジラの絶対的な存在感とうまく調和して描写していると思います。

戦闘シーンでも、これらの兵器は存分に活躍し、エフェクトはかっこよく迫力があり、アニメでしかできない演出だと思います。満足です。

戦闘シーンは迫力ある! がゴジラの絶対的強さの描写不足はある

ゴジラ映画が好き方はストーリーもいいものであればもちろんよいが、とにかくかっこいいゴジラを見たいというのが1番ではないでしょうか。僕もその一人です。本作は、前半はずっと人間模様が展開され怪獣のシーンは限られ、ゴジラとの戦闘シーンはラストに集中しています。ただ、前述のようにメカゴジラシティーのワクワク感がすごいので、ゴジラ登場前でもこれでゴジラと戦ったらどうなるんだという思いが溢れ、退屈はしません。人類と2種の異星人との微妙な内部対立や、個々の人間模様も子どもは退屈でしょうが、僕のような30代にはむしろ決戦シーン前のよい前菜として味わい深いものがあります。最終決戦に向けて、心を高めていきましょう。

戦闘シーンは総じていえば、人類側の火力が増しているためゴジラに対する一斉砲撃とガンダム3体による空中波状攻撃が展開され、迫力がありうきうきします。ゴジラの圧倒的な耐久力と強さも表現されており、繰り返し戦闘シーンだけ見たくなるようなものでした。「シンゴジラ」の武蔵小杉の自衛隊の一斉射撃のような一斉射撃シーンが本作でも炸裂しますのでそこは安心してください。

ただ僕は、ゴジラには絶対的な強さ、絶望感を求めます。今回の相手となるゴジラは、前作ゴジラで倒した亜種ゴジラではなく、20年前に人類を地球から駆逐し2万年に渡り地球を支配している体高300メートルのゴジラ・アースなのです。そんな超ゴジラの圧倒的な戦闘力、熱線のすごさを思う存分味わわせてくれ!と鼻息荒い面倒くさい観客なのです。

この点からいえば、若干の迫力不足ではあります。

メカゴジラシティーのスペックがかなり高いため、ゴジラの遠距離からの本作のファースト熱線を、バリアのように拡散して防御します。メカゴジラのダイヤモンドコーティングと似ており、巧いなと思いました。ただ、ゴジラファンはゴジラの熱線のかっこいい演出を1番楽しみにしているのです。設定としては大気圏を突破し軌道上にあるハルオたちのマザーシップを裕に破壊できると作品中で説明されている熱線が、いきなりはじかれるのは出端をくじかれました。前作ラストでは熱線こそ吐きませんでしたが、超音波の雄叫びだけでハルオたちを掃討した圧倒的強さのゴジラの熱線がはじかれてしますのです。熱線の破壊力が描写上はうまく伝わらず、このシーンは反対です。あってもよいですが、熱線の破壊力を描写で十分観客に伝えてから描写してほしいと思いました。本シリーズでは熱線の描写が、どちらかといえば細いビーム状になっておりか弱い感じがするのですが、これも平成VSシリーズのような太いビームにしたほうが個人的には好みです。

また、人類側の戦闘方法が基本的に前作と同様なので目新しさがありません。火力は増しているので絵はいいのですが、これ前と同じじゃんと前作を見ている方は思うでしょう。ここはアレンジが欲しかったところかなと思いました。

なお、最後はゴジラ無双となり激しく熱線でメカゴジラシティーは跡形もなく焼尽されますので、ご安心ください。

人間ドラマよかった

本作ではハルオとユウコのヒューマンラブの描写が意図的かつ露骨的に増えています。前作ではまったくなかったのですが、戦闘スーツを脱いだユウコの描写が多く、なぜかバストのサイズが露骨に大きいです。戦いに身を委ねる若者の恋物語ということで、純粋なゴジラファンにとってはこの無駄なシーンを戦闘シーンに変えろという意見もあると思いますが、僕はよい清涼剤として映画にマッチしていたと好意的に捉えています。ゴジラアニメーションの恋模様は、ゴジラよりも最近のガンダムのシーンみたいでした。

ゴジラによって両親を亡くした恨みからゴジラ打倒だけに闘志を燃やす戦闘狂のように描かれるハルオの、人間的な部分を観客に見せることに成功していると思います。ユウコも健気で可愛いと思います。キスシーンは感情移入して涙を誘われました(僕はかなり純情なのです)。

ハルオのユウコへの思いは、ナノメタル大好きオヤジの暴走もあったのですが、最後ゴジラを倒せる好機にも優先しました。

怪獣バトルがほしかった

メカゴジラ出して欲しかったよーは正直な感想です。熱線と光線のバトルがほしい。プラズマグレネードとか余裕で出来そうなのに。

前作も今作も怪獣バトルがないので、ファーストバトルとしてメカゴジラシティーでの要塞バトル、ファイナルバウトとしてハルオとユウコが操作するメカゴジラwithモスラのサポートという決戦の流れにすれば、とても盛り上がったのではないでしょうか。予算の関係なのかな。

ゴジラ映画は、昼間のファーストバトルからの夜のファイナルバトルが鉄板です。これに戦闘はないもののお互いの存在を認めるファーストルックがあればなおよいです。

この流れがあるからこそ、最終バトルが燃えるのです。本作は、終盤までずっと人類がひたすら戦闘準備して、最後にゴジラが現れて一気に戦闘ということで、シーンの迫力はあるので盛り上げるのですが、バトルシーンが前半、後半と2つ欲しい。そうすると映画の内容の厚みが増します。

なお、この0 ファーストルック、1 ファーストバトル、2 ファイナルバトルを最高の形で表現していると思う映画が、韓国映画でウォン・ビン主演の「アジョシ」という愛を失った男が再び愛ゆえに立ち上がる映画です。また時間を掛けてレビューにしたいです。

最終作は最大のライバル怪獣登場

メトフェイスというエクシフ(X星人と思ってください。)が裏ボス的な匂いを出しているのですが、最終作はキングギドラが登場するようです。

最終作は、最初から最後まで怪獣バトルを希望します。

前半はずっとモスラの下りで最後にキングギドラちょい出しの企画は僕が却下します。

エンタメ業界に勤務する者としてCGアニメーションの費用の高さは承知しておりますが、余計な人間模様は極力排除して、キングギドラとの1お互いの存在を認識するファーストルック、2 前哨戦だが迫力あるファーストバトル、3命を掛けた圧倒的大迫力のファイナルバトル、ここでモスラも参戦か 、という胸熱な展開を期待します。

とにかく怪獣同士の光線吐きまくり地球壊しまくりの戦いが見たいです。ゴジラとモスラが合体してメトフェイスが操るキングギドラをバーニング熱線で倒す?という展開かなと予想しますが、どうでしょうか。次回作が待ちきれません。

良い映画を創っていただき、ありがとうございました。ゴジラファンとしてとても嬉しいです。



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です