持ち家も車もない人は、100人に1人!?

子どもが幼稚園に入ると、妻にママ友(なおここでいうママ友という文言の定義には、本当は友達ではないけれど付き合い上仕方なく行動する機会の多い人を含むものとします)との付き合いが否が応でも発生し、それに伴って(特に妻側は)それまでと比べて自分の家庭と人の家庭を比較する機会がかなり増大します。

僕の基本方針は、持ち家(持ちマンションも含みます、以下同じ)も車もいらない、家は賃貸で十分で、車は本当にたまにレンタルすれば十分という考えです。独身時代からずっとこう考えてきました。

ただ、結婚前にはわからなかったのですが、妻は持ち家が欲しいし、車も欲しいという考えです。これが一般的な考えで、僕は異端なのでしょう。さらに、死亡保険、医療保険、学資保険もすべて不要だと思っており、他にもいろいろな場面でいわゆる「世間的には常識なこと」とは反対のことを言ったりするので、ちょくちょく妻と衝突することがあります。このような僕の考えから、妻に「反社会的だよね」と言われたことがあります・・。

「反社会的」って、怖くてアウトローなおじさんになってしまうよ。

ただ僕は、妻に僕のような考えにはなってほしくないと思っています。矛盾しているように聞こえるかもしれませんが、世の中の本質を何も知らずに、日々全力で楽しく生きている女性が好きなのです。(講釈ぶって世間常識を受け入れない自分こそが世の中の本質を何も知らない愚か者なのかもしれませんが)

1人で生活しているわけではないので、すべて自分の考えに合わせて生活していくつもりはなく、部分的には妻の希望に合わせて保険に入ったりと、せこい自分としては妥協している部分もありますが、家と車は一切所有つもりはなく、ずっと妻の意見を聞き入れていませんでした。我が家は賃貸で、車も所有していません。

車から語りますが、ただ子どもが2人いると、日に日に不便さが増している日常にもやもやした思いが生まれています。1番車が欲しいと思う瞬間が、夜中に子供が高熱を出したり体調不良になるときです。深夜の救急病院まで行くのですが、車で30分くらいの距離に病院があります。タクシーを呼べばいいのですが、今この瞬間にすぐに車が必要なんだという状況で、いちいちタクシーに電話してタクシーを待ち、おむつとかいろんな荷物をタクシーに詰めて病院まで行くのは、かなりのストレスです。こういうときに車があればねと言われると、返す言葉がなく、自分が情けなくなります。

タクシーがフル稼働していたり、天候不良がひどくて来れないという場面があったら、もう打つ手がないです。

緊急事態において他者に自己を依存せざるを得ないという状況が増えると、車を所有する有用性を認めざるを得なくなります。それが200万の価値があるのかという考えもありますが、高熱の子供を前にあわあわして何もできない状態よりも、200万出して車を持って病院に連れていける夫や父親のほうが、家族にとっては嬉しいでしょう。

レンタカーもカーシェアリングも、今この瞬間にすぐに確実に車がいるという状況に陥った時に解決策にはならないのではと思います。

加えて、普段妻と2人の子供の移動手段は電動自転車なのですが、子供が大きくなってくると、妻の負担も増えてきます。子供を乗せられる電動自転車を運転したことがある人はわかると思いますが、電動ということで自転車自体がかなり重いです。動いているときはいいのですが、それ以外ではかなりの負荷がかかります。大手のパナソニックさんとヤマハさんには切に仕様改善をお願いしたいのですが、自転車が大きく長く重いため、たいてい自転車を操作するときにサドル付近に足をぶつけて痣ができます。全体的に硬いです自転車が。妻の足も痣ができています。

アップルが軽くて操作性のよい電動自転車アップルバイクなるものでも発売してくれれれば、アップル株買います。

子供が大きくなってくると子供を抱っこして子供用のかごに入れて固定する作業も負担です。何回か妻は子供を乗せたまま自転車を倒してしまったことがあり、こうなると女性1人の力では重い電動自転車を持ち上げることは著しく困難です。雨の日になると、さらに悲惨な状況になります。

小さい子供2人連れて歩きでいくのも大変なので、自転車に乗せてカッパを着て習い事などに出かけることがあるのですが、車でのお迎えがないのは我が家だけです。

車はコストだから、不要だと確信を持っていましたが、家族のためにはあったほうがよいのでないかという思いが強くなってきました。子供2人いて車のない生活での、妻にとっての負担が大きくなっている現状に自分のスタンスを改説してしまいそうです。また、子供に「〇〇ちゃんのおうちはどうしてくるまがないの?」と言われると、窮することこの上なしです。

近くにカーシェアリングできる場所があればなんとかなるのかなあ。

持ち家についていえば、最近は毎日のように妻に家が欲しいと言われます。幼稚園のママ友のなかで持ち家じゃないのはうちだけだそうです。子供も妻のマネをして、パパおうちかってひろいところにひっこそうよと言われます。

ママ友の範囲がどれくらいなのかにもよるのですが、本当にこれまでそういう話をした幼稚園の家庭はみんな持ち家だそうです。1番仲が良く同じく賃貸だったママ友のおうちも、ついには家を買い、最後の一人になってしまったようです。なんでみんなそんなお金あるんだろう。家買うなら株買おうよ。

妻の話を聞いていると、同世代の同形態の家庭で家もなくかつ車もないのは本当に100世帯に1つくらいなのではないかと思わされます。

実際にも、子供2人を狭い賃貸で育てるのは本当に適切なのかという思いが生まれてきます。

分譲賃貸の良いところに住むという選択肢もありますが、高いですね。

最近感じるのは、妻と子どもがいて家と車を持たないという選択を永続的に貫くのは、鋼を超えたオリハルコンのようなとてつもなく硬い精神力が必要なのではないかということです。

何も考えず35年ローンして家を買って、車も買って、週末にはキャンプに連れて行ってくれるアウトドアな人と結婚したほうが妻は幸せだったのではないかと卑近に思ってしまう梅雨明けの昼下がりの風に戸惑う弱気なボク通りすがるあの日の影です。



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