商品やサービスの値上げを実施する企業が増えており、メディアで値上げが話題になることも増えました。
グリコのパピコや明治の牛乳・ヨーグルト・プリン、コカ・コーラ飲料など、身近な商品の値上げも続いています。
消費者としては値上げは財布へのダメージがありますが、日本政府が目指しているデフレ脱却のためには商品やサービスの価格が上がり、併せて労働者の賃金も上昇していく必要があるので、健全な経済活動の循環であると捉えています。
アメリカのように毎年インフレが起きている国では、近くのケーキ屋のケーキの値段が毎年上がっていくのを実感できるようなので、日本もそれに近づいていれば良いです。
先日日本経済新聞に、花王やP&G、ライオンといった生活必需品メーカーが、衣料用の洗剤商品で「値上げ力」が高まっているという記事がありました。
僕はP&Gの株主なので、思わず食いついて記事を見てしまいました。
記事の概要としては、一般に消費財はデフレからの脱却が遠く価格競争が激しい分野である。にもかかわらず、衣料用洗剤の店頭価格は4年で15%、年平均2.7%上昇している。ただコスト増を理由に値上げしているのでなく、共働き世帯や単身世帯に向け「時短」を訴求する商品など、付加価値のついた商品により値上げに成功している、というものでした。
衣料用の洗剤といえば花王のアタックやP&Gのアリエールがすぐ頭に浮かびます。
大手スーパーではプライベートブランドが浸透しており、販売に占める割合はティッシュ・トイレットペーパーでは3割ですが、衣料用洗剤ではわずか3%と、ナショナルブランドが強さを発揮している分野です。
株主としては、インフレ率以上に商品・サービスを値上げすることで利益率を高めることができる企業だととても安心できます。
値上げしても消費者が離脱せずにその商品を継続して使い続けるくらい強いブランド力・商品力があることの裏返しでもあります。
シェアが落ちていて値下げせざるを得なくなった結果利益率が悪化し株価も下落していくというデフレスパイラルに入ると株主としても心配になります(アメリカの老舗加工食品銘柄はプライベートブランドの進出と消費者の嗜好の変化により上のような状況だったように思います)。
今回の日経の記事を見て思ったのは、価格競争力のある生活必需品銘柄とても素敵ということと、花王とライオンが欲しいなあということです。
花王は日本では珍しい29年連続増配銘柄です。配当利回りはとても低いですが。
子供のオムツを使用した経験から、P&Gのパンパースに特に魅力というかワイド・モートを感じることができませんでした。
花王のメリーズやユニ・チャームのムーニーの方が良い印象を持っています。
以下、おむつについて語った過去の記事です。
P&Gのパンパースには優位性はないと思う〜子ども2人を持つ一父親の感想〜
おむつをめぐる一大衆の行動とディズニーの魔法にかかった下の子
もちろんP&Gの商品はオムツだけではなく分野はとても広いですが、日常生活で使っている範囲だと、我が家は洗剤は花王・ライオン、おむつは花王・ユニチャーム・大王製紙といったP&G以外の日本メーカー、シャンプーはユニリーバと、非P&G商品の方が多いので、何となく最強日用品メーカーの威力をそこまで実感しておりません。
だからと言ってP&Gを売る気は皆無です。
生活必需品銘柄が大好きなので、日本の大手の生活必需品銘柄にもタイミングが合えば手を出してみたいなあという願望は持っています。
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