台風19号襲来時に幼稚園のPTAのグループラインが意外にも?活躍

日本列島に大きな爪痕を残し、数十年に1度と言われる豪雨をもたらした台風19号が去った後も、被害を伝える報道が後を絶ちません。

台風が日本に上陸した日は、ずっとテレビのニュースを見ていましたが、自分の命を守るためには、自分に関係ない地域の話よりも、自分の住んでいる地域が具体的に台風で今どのような状況なのか、近くを流れている川の状態はどうなのかを知る必要があるものの、テレビではそのような身近で具体的なレベルの情報はなかなか出てきません。

地元の地方自治体のHPにアクセスしても繋がらないし、緊急時に使えないのでは何ためにあるのかわかりませんね。

台風で意外に役立ったのが、幼稚園のPTAのグループラインです。

保育園に子供を預けて働いているお母さんには想像しづらいかもしれませんが、僕の子供が通っている幼稚園は専業主婦が多く、母親が加入するPTAのグループLINEやクラスLINEなるものがあります。

幼稚園のママ友のグループラインとか存在自体が恐ろしいのですが、妻のやり取りを見ていると想像の通りです。

元旦の次の日から冬の学芸会の衣装の作り方について質問が回ってきたり、遠足の持ち物の確認が回ってきたり、クラスの保護者のランチ会の出欠を取り、誰か1人が参加表明すると続々とみんな参加表明したりと、ストレスしか与えないような連絡機能を担っています。

そんなラインのやり取りを見て、「たかが幼稚園のラインで・・」とか「これだから暇な専業主婦の集団は・・」とか仮に内心で思ったとしても絶対口に出して言ってはなりません。

しかしながら、台風19号のさいには、この妻が参加する幼稚園のグループラインの情報が実は1番役に立ちました。

何と言ってもみんな近所なので、豪雨で近所一帯がどうなっているかという情報をグループラインで回していたのです。

テレビで「避難しろ」とか「命を守る行動をしろ」とか「河川が氾濫する警戒レベルだ」とか言われても、自分の住んでいる街の具体的な状況が視覚的にわからないことには現実的に動きようがありません。

知らない街の大きな川よりも、住んでいる街の小さな川の氾濫の危険性が1番知りたい情報なんです。

グループラインでは、川沿いに住んでいる人は川の写真を撮って水位の状態を共有してくれたり、現場の最新情報を教えてくれたりと、ライブ感ある最新の現場情報をみんなで共有していました。

1番信頼できる情報源になっていました。

避難した人いる?というやり取りもしていたみたいで、多分誰か避難したらみんな続いて避難する流れになったと思います。

非常事態に自分が1番欲しいと思っていた情報を、自分が1番価値がないと思っていた対象から入手することになるとは皮肉なものです。自分の愚かしさを恥じるとともに、PTAに積極的に今後は参加しようと思っている時だけ思うようにしようと思いました。