夏だぜ。
暑いぜ。
暑くて当たり前ですね夏だから。
暑い夏が1年で1番好きなので、梅雨が終わって太陽がギラギラしている夏の日々になるとワクワクします。
ずっと夏が続くエヴァンゲリオンの世界になっても自分はかまきりりゅうじになって大丈夫な気がする。
ただ8月もお盆になると夏の終わりが見えてくるので、夏特有の気怠くてノスタルジックな切なさを覚えます。
先週金曜ロードショーで「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」がやっていたので、見ました。
劇場公開時に結構宣伝されていたのを覚えていますがエディングの花火の歌が妙に耳に残っていました。
アニメーション映画ですが、原作は岩井俊二で、1993年にヒロイン奥菜恵でドラマ化されていたようです。
こっちは不覚にも見ていなかったので、見てみます。
KinKi Kidsの2人が主演していた「若葉のころ」の奥菜恵は子供心にこの人本当に綺麗で可愛いなあと思っていました。
映画があまりに良かったのですが共有できる人もいないので、思わず記事にしてしまいました。
「中二病」と「セカイ系」と「タイムリープ物」と「男目線で神聖化・理想化されたヒロイン」という最強の組み合わせで、自分的にどストライクな内容で残存する余韻に脳を支配されております。
内容は中学生の夏の淡い恋模様と男同士の日常的な友情を描いた作品で、まさにこんなひと夏の淡い恋、こんな無邪気な友達同士で馬鹿なことできたらなあと存在しない集合的無意識の記憶を刺激してノスタルジアを喚起します。
これに君のために世界を変える、君のために世界を壊すというタイムリープの要素が入り込んでくるので、これはたまりません。
初めの方は時をかける少女のパクリかよと思っていましたが、打ち上げ花火のほうが好みの映画です。
男には誰しも自分の理想の女性像に影響を与えた思い出の映画なりアニメなり漫画なり小説なりドラマが存在すると思います。
80年代だったらタッチの浅倉南とか、そんな感じですね。
僕はあだち充作品が好きだったので、H2の古賀春華や妹のほうのみゆきが理想の女性像の形成に影響を及ぼしましたし、ゲームが好きだったので、10代の頃に遊んでいた感動したゲームのヒロインも同じような影響を及ぼしました。
何が言いたいかというと、あんまりリア充じゃなくて本やゲームや映画の好きな10代の男の子がこの映画を見ると、おそらくヒロインの女性を形成する要素の多くの部分が理想の女性像になってくるのではないかということです。
多分自分が10代の頃にこの映画見ていたらやばいくらいときめいてヒロインに恋したと思います。
つまりはヒロインが可愛いということです。
もう30超えたいい年なのですが、本当に心って成長しませんね。これは男はみんなこうなんでしょうか。普通に感動して胸がときめくのですが、これ50歳とか60歳になってもずっとこうなんでしょうか。ずっと汚れずに心の根っこが純真なままなんでしょうね?きっと
少女の初恋を描いたチャン・ツィイー主演映画「初恋のきた道」をいろんなおじいちゃんとおばあちゃんに見てもらって、おじいちゃんはみんな号泣しているのにおばちゃんは泣かないというのをなんかの番組でやっていたのを思い出しました。
男は80歳になっても初恋ができるのだ。ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテのように。
この映画で描かれているヒロインは、川端康成が伊豆の踊子の踊り子や雪国の葉子や掌の小説での各作品で描写したヒロインと同様、完全に男目線で神聖化されたこんな女の子がいてなぜかその子が自分のことを好きになって少し小悪魔的に振り回されて相思相愛になってくれたらいいなという願望や空想が反映された女性像です。
現実にはなかなか存在しない女性です。
したがって女性目線でのツッコミなど一切しない男ウケは非常によく、女性より男性の方が圧倒的にこの映画を楽しめるのではないかと思料します。
ネットでレビューを見てみると本作は批判的なものや低評価なものが多いようなのですが、先にこう言ったレビューを見て見るのをやめないで本当によかったなあと思いました。
世間的に低評価とされている要素が自分は一切気にならず、君のために何度だって世界を変えるという大好物なタイムリープと、男の理想を反映した魅力的なヒロインの要素が圧倒的に勝っています。
夏の夜長にクーラーをつけずに窓の隙間から当たる風を浴びながら誰にも邪魔されずに男1人で見たい秀作アニメーション映画です。
80点です。