10月29日のアメリカ市場は、初めは順調に上昇していましたが、相場が閉場に近づくに連れて急落の様を呈しました。
理由としては、アメリカと中国の貿易戦争懸念です。
ブルームバークの記事によると、アメリカ側は11月に予定されているトランプ大統領と習近平国家主席との首脳会談において貿易摩擦の問題が好転しない場合に備えて、これまで追加関税の対象になっていなかった中国からの輸入品すべてを追加関税の対象とする用意があるということです。
総額としては、総額2580億ドル(約28兆円)規模となります。
米中貿易摩擦懸念で株価下落という、もうこのパターンは飽きたぜとニヒルに呟きたいですが、まだまだ続く問題となりそうです。
アメリカの対中追加関税懸念を受けてか相場が弱くなり、多くの銘柄が下落しました。
例えばこれまで相場を牽引してきた以下の銘柄は軒並み下落しています。
- ネットフリックス:-5%
- アルファベット(グーグル):-4.5%
- アマゾン:−6%
他に目を引いたのは、軍事銘柄が軒並み大幅に下落していることです。
特にロッキードマーチンとボーイングの下落幅は6%を超えています。
- ロッキードマーチン:-6%
- ボーイング:-6.6%
- レイセオン:−4.8%
原材料調達で中国と取引がありコスト増が懸念されたということでしょうか。
純粋な軍事企業は、安全保障の観点からは中国で事業が成長したり、仮想敵国大本命の中国に原材料を依存するというのはあまり考えられないように思いますが、それにしてもよく下げました。
前日比6%の下落を受けて、ロッキードマーチンの配当利回りは3%へ
今回の急落により、ロッキードマーチンの配当利回りは3.07%となり、久しぶりに3%を超えました。
ここ数年ひたすら株価が上昇していく世界最大の軍事企業を見ていただけの自分としては、ようやく下がり始めてくれたかという思いです。
アメリカ政府を取引相手とし、アメリカの覇権を成り立たせしめている世界最強の圧倒的軍事力を支えている企業なので、覇権が終わりにならないかアメリカが戦争で負ける事態にならない限りは潰れることは考えられません。
ロッキードマーチンは15年連続増配企業であり、直近でも10%ほどの増配をしている企業です。
ビジネス内容も、男の子心をくすぐる企業だと思います。
軍事企業ということで投資対象にするかどうかはポリシーが分かれそうですが、たばこ・酒・カジノ・軍事と、いわゆる社会的には受容性が良くはない分野の企業の株価のパフォーマンスは平均を凌駕する傾向があるとも聞いたこともあるので、より魅力的な水準まで落ちてきたら投資を検討してみようかなと思いつつも、この企業がもっと下落しているときにはほかの魅力的な企業も軒並み下落しているであろうし自分に現金余力と下落相場で買う胆力があるとも思えませんので、結局投資できないのだろうなあと思います。
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