10月25日に持ち株のインテル(Intel)が2018年度四半期決算を発表しました。
四半期決算としては過去最高の売上高(record quartely revenue)を記録し、各事業セクターも軒並み過去最高の売上高を記録するなど、とても良い内容でした。
決算数字はアナリスト予想を全て上回り、通期の見通しも上方修正しています。
売上高・EPSともに市場予想を上回る
- 売上高は192億ドルとなり、アナリスト予想平均の184億ドルを上回る
- Non-GAAPベースのEPSは$1.16となり、ウォールストリート予想の$1.05を上回る
- 通期の売上高を712億ドル、GAAPベースのEPSを$4.52、Non-GAAPベースのEPSを$4.53とし、それぞれ7月のガイダンスからそれぞれ17億ドル、$0.42、$0.38上方修正した
決算サマリー
- 増収増益決算で、過去最高の四半期売上高を達成
- 売上高は192億ドルで、前年同期比19%アップ
- 売上総利益率は64.5%となり、62.3%から2.2%アップ
- データセンター部門の売上高は22%アップし、パソコン向けのプロセッサー部門の売上は16%アップ
- GAAPベースのEPSは47%アップの$1.38となり、四半期決算で過去最高数値となる
業績
売上高は19%、営業利益は43%、純利益は42%、GAAPベースのEPは47%アップの大幅な増収増益となります。
10億ドル単位 | 2018Q3 | 2017Q3 | 増減率 |
売上高 | 19.2 | 16.1 | 19% |
営業利益 | 7.3 | 5.1 | 43% |
純利益 | 6.4 | 4.5 | 42% |
EPS | 1.38 | 0.94 | 47% |
セクター別売上高
インテルは、事業セクターを以下の5つに分けています。
- Client Computing Group (CCG):PC用のプロセッサー部門
- Data Center Group(DCG):データセンター向けのプロセッサー部門
- Internet of Things Group(IOTG):IOTビジネス部門
- Non-volatile Memory Solutions Group(NSG):不揮発性メモリ事業部門
- Programmable Solutions Group(PSG):データセンター等向けのソリューション提供部門
各セクターの売上高の数字と売上の構成比のグラフです。
売上高の半分以上をパソコン向けのプロセッサーが稼いでいます。近年は、データセンター部門の売上の伸長が著しく、32%をこの部門が占めています。
セクター別売上高(10億ドル単位) | |
CCG | 10.20 |
DCG | 6.10 |
IOTG | 0.92 |
NSG | 1.10 |
PSG | 0.50 |
セクター別売上の対前年同期比増加率
CCG、DCG、IOTG、NSG、PSGの各セクターの売上高の2017Q3からの増加率のグラフです。
全ての部門で前年同期比を上回っています。
特にデータセンター部門は、26%のアップと高い成長を見せています。
旺盛なクラウドサービスの需要があり、高価格帯のチップである「Xeon」の需要も伸びました。
PC向け事業では、16%のアップとなっていますが、ノートパソコン用のチップの売上高が13%アップで、デスクトップ用のチップは9%アップとなっています。また、企業向けとゲーム向けのチップの需要も伸びました。
不揮発性メモリ事業部門(NSG)は21%アップしています。
決算書の記載を見ると、5つの部門のうち、CCG,DCG,IOTG,NSGの4つの部門が、四半期の記録では過去最高の売上高を達成しているということです。
買収したモービルアイの売上は50%アップ
インテルは2017年に自動運転技術に強みを持つイスラエル企業のモービルアイを150億ドルで買収しています。
モービルアイの売上は、顧客の強い需要に牽引され前年同期比で50%アップとなる1.91億ドルとなり、これも四半期ベースで過去最高売上高となっています。
総括
旺盛な顧客の需要を背景に各セクターで記録的な売上高となり、素晴らしい決算内容でした。
普段見ている生活必需品銘柄は成長しても数%〜10%で、マイナス成長の決算も多いので、営業利益とEPSが40%以上アップするというのは自分が持っている銘柄の中では珍しいとてもインパクトの強い内容でした。
景気の循環から需要はいつか弱まるでしょうし、中国を重要な市場としているインテルは今後米中貿易摩擦の悪影響を受けて業績が悪化する懸念は残りますが、もちろんホールドです。
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僕はクアルコムも保有していますので、同じ半導体大手として、共存共栄してほしい限りです。
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