通信銘柄といえば、配当利回りが高い企業の代名詞のようなものです。
成長余地が乏しい業界のため株価上昇によるキャピタルゲインは狙いにくいですが、その分安定して高配当を享受することができます。
大手通信銘柄といえば、日本株だと次の二社(ソフトバンクはグロース株?なのでのぞきます。)
- NTTドコモ:配当利回り3.9%
- KDDI:配当利回り3.4%
アメリカ株だと以下の二社です。
- AT&T:配当利回り5.5%
- ベライゾンコミュニケーションズ:配当利回り4.1%
配当利回りを見ればわかるように、いずれも高配当株です。
高い配当利回り眺めているだけでヨダレが出ますかそうですか。
こういった配当利回りの高い大手通信銘柄に投資するのは安定した配当金が目的です。
大手通信銘柄に投資している時点で、その投資はS&P500インデックスに劣後することを受け入れているということでしょうし。
3年で株価が2倍になるといったことは通常はこれら超大型株には期待できません。
リスクを低減して配当金を狙うのが目的なら精神安定のために分散投資です。企業に対する無知のリスクヘッジです。
配当狙いの投資の人は、基本決算失敗しても売るのが面倒臭いし意思決定するのが面倒だから継続保有の正当化事由を捏造して売らずに長期保有だろうし、集中投資して保有銘柄を徹底的に調査して調べるということもしない人が多いでしょう。
そうすると、高利回りの通信銘柄全部買って保有するのが1番合理的ではないかと思えてきます。
例えばアメリカ株だと最近はAT&Tの株価が不調でベライゾンがやけに好調ですが、この結果を予見できた人なんていないんじゃないでしょうか。
AT&Tとベライゾンで迷ってAT&Tだけに投資した人は、同じ業界の似たような企業なのになぜかベライゾンだけ上昇していき、ベライゾン保有者がキャピタルゲインと高利回りの配当金を得ているのに歯がゆい思いをします。
だったら両方買ってしまえばいいと思います。どうせキャピタル目的じゃないし、配当金をもらえればいいのだから。
AT&Tの低迷とベライゾンの好調さを見ていると、同じセクターの同じような企業でもパフォーマンスは異なるし、銘柄分散効果も得られることがわかります。
細かく言うと、従来の通信企業の枠にとどまらず積極的に投資してエンタメ分野に進出して成長・多角化を図っているAT&Tと、そのような戦略を採用しないベライゾンという構図になるのでしょうか(適当です)。
今はベライゾンの方が市場に好感されていますが、いずれは市場の評価が逆になるかもしれません。
どちらに触れても僕は無問題です。
実際僕は上に挙げたドコモ・KDDI・AT&T・ベライゾンに全て投資しています。
なので、いずれかの銘柄の株価が上がるとちゃんとその分け前を得ることができるし、1つ暴落しても分散効果でリスクヘッジできます。
いいんです2倍株狙って投資しているわけじゃないんだし。
一般的にアメリカ株のほうが日本株よりも優れている言われることが多く、一般論としては僕もそう思いますが、通信銘柄に関しては日本株のドコモとKDDIは本当に鉄壁の銘柄なので、むしろ借金まみれで金利が上昇すれば瀕死の重病人になるAT&Tやベライゾンよりも日本の通信銘柄のほうが優れているように思います。
財務面で見ると、借金20兆円のAT&Tに対してドコモの長期借入金はたった500億円です。
どちらが欲しいと思いますか?
【T】全米NO.1となる20兆円の負債を抱える高配当銘柄AT&Tの憂鬱
配当金を好む投資家が大好きな指標である増配率で見ても、AT&Tとベライゾンは連続増配銘柄であるものの、万年2%でインフレ程度の増配しかできない(物価ベースだと実質増配はないに等しい)いっぽうで、ドコモ・KDDIはちゃんと業績が伸びていて二桁増配を実施してくれるし財務良好・配当性向にもまだ余裕があります。税制面でもアメリカ株は税金が高いので不利です。
ドコモ・KDDIともインカム投資家が大好物な連続増配銘柄です。
ドコモは上場以来配当金を減額したことがなく、KDDIは18年連続増配の超優良銘柄です。株主還元にも積極的です。
KDDIは株主優待もありますので、家族のいる人は家族受けも良い銘柄です。
KDDI株式会社御中 〜現行株主優待制度の可及的速やかな廃止及び優待相当額の配当増配に係る要望〜 円満な夫婦関係の維持のために 【KDDIから株主優待が届いた】
また、アメリカの通信業界はなぜか過当競争で各企業が消耗していますが、日本は楽天参入の悪影響はドコモ・KDDIには全く見られず、今でも暴利的に稼ぎまくってます。
官房長官の謎の値下げしろプレッシャーがありましたが、結局この時から株価は上昇しています(そんなに国民の家計負担を心配してくれるなら通信料金よりも頼むから減税してほしいです)。
自分で企業の年次報告書をしっかり調べたり各企業の知見が無い人は、1つに絞らないで全部買えば個別企業のリスクを分散できて無駄に精神を消耗することもなく安定して配当を得ることができます。
まあ市況が悪くて暴落するときは全部暴落しますが、それはインデックス投資でも同じですので。
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