ウォルト・ディズニー(DIS)の過去30年の配当金と増配率の推移(1989年~2018年)

ウォルト・ディズニー(Walt Disney)の過去30年にわたる1株あたり配当金と増配率の推移を調べてみました。

かのウォーレン・バフェットもかつてウォルト・ディズニーに投資した歴史があり、ディズニー株を売却してしまったことを後悔していたといいます。

ディズニーは、50年以上連続して配当金を増額している「配当王」銘柄でもなければ、25年以上連続して配当金を増額している「配当貴族」銘柄でもありません。

連続増配の歴史は2010年以降の9年ととても浅く、来年増配してようやく二桁増配という銘柄になります。

売上高・利益が成長を続けているグロース株に近い性質をもっており、配当利回りが低いこともあいまって配当目当てで投資をする銘柄ではありませんが、将来の連続増配銘柄候補としての資質は十二分に備えていると考えます。

僕自身はピクサーのコンテンツは好きですが、ディズニーのコンテンツは趣向的にあまり好きではありません。

アンデルセンの人魚姫の「リトル・マーメイド」への改悪に遺憾の意を表している人間であり、家族4人でディズニーランドに行って入場料・ランチ代・グッズ代・お土産代等々で4万円近くをオリエンタルランド(からのライセンス料としてディズニー本体)に払うことを考えただけで発狂しそうになるタイプの人間です。

近所の寂れて空いている昔ながらの遊園地のがずっと好き。

しかし、僕はこの企業ほどワイド・モートを日々実感できる企業はありません

「ワイド・モート」なんて言葉は、所詮は競争を勝ち抜いた結果として勝者になった一部の企業の強さを後付で後知恵的に説明しているだけだろとどこか斜に構えて見ているところがあるのですが、ディズニー様に対してはHa Ha Ha, You are the Wide Moat!との惜しみない声を上げられます。

妻と子供がディズニー大好きで、ディズニーコンテンツやディズニーグッズに相当額のお金を自分の財布から注ぎ込んでいます。

僕は一時サンリオの株主だったことがあり、サンリオのワイド・モートを確かめるために幼稚園の行事で園児が持っているかばんや水筒、お弁当箱やハンカチにどれくらいキティやサンリオのキャラクターが描かれているか数えたことがあるのですが、その調査で意に反してあまりにディズニーコンテンツを目にしたことで気分が悪くなりました。

幼稚園のママには一定数「ディズニー狂」といいますか、月1回はディズニーランドに行かないと気がすまない人がいたり、娘にディズニーのかわいいプリンセスの格好をさせることにすべてを賭けたり、せっかくアルバイトして稼いだお金をすべてディズニーグッズに注ぎ込んでいる人がおり、このような一生自分とは分かり合えない人を見るたびに、この企業への自信が確信へと変わります。

僕がディズニーの株主になったのは、表向きには妻と子供が大好きなディズニーを自分も好きになりたいからという理由もありますが、裏の理由は、日々自分があまり好きではないコンテンツを展開する会社に自分の給料を搾取される状態に耐えられなくて、株主になることで自分が払ったお金を取り戻してやろうというのが強いです。そうでもしないと、安定的な精神を保つことはできません。

下火で給料も下がっている自分の所属する会社に対して優勢であり業績が伸びている景気の良い競合会社の株を買って溜飲を下げるといった感覚が近いです。

また、自分自身本心ではディズニーが好きではないので、仮に株価が下がったところでほら見たことかとおおらかな気持ちを維持できる(・・はず)ので、この点のリスクテイクも万全です。

さらにいえば、僕はこの企業の法務力の強さに万全の信頼を置いています。

過去に在籍した企業で、僕はディズニー本体との契約書のレビューを担当したことがあります。そのため、アメリカのジャイアント企業はたいてい同じなのでこの企業だけが例外ということではないのですが、どんなに日本企業にとって、無慈悲な内容で夢の国と契約を結ばされているか、大方予想がつきます(昔の話なので、今は違うかもしれません)。

日出ずる国の企業を奴隷か何かと勘違いしているのか?

前置きが長くなりましたが、配当金と増配率、そして直近10年の配当性向の動向です。

【DIS】配当金の推移(1989年~2018年)

1989年から2018年の過去30年間の1株あたり配当金と増配率のデータです。

数字は、Seeking AlphaのHPからとっており、増配率は前年の配当金を当年の配当金で割って算出しています。

西暦 1株当たり配当金 増配率
1989 0.01 NA
1990 0.05 400.0%
1991 0.06 20.0%
1992 0.07 40.0%
1993 0.08 14.3%
1994 0.1 25.0%
1995 0.15 50.0%
1996 0.11 -26.7%
1997 0.17 54.5%
1998 0.2 17.6%
1999 0.2 0.0%
2000 0.21 5.0%
2001 0.21 0.0%
2002 0.21 0.0%
2003 0.21 0.0%
2004 0.24 14.3%
2005 0.27 12.5%
2006 0.31 14.8%
2007 0.35 12.9%
2008 0.35 0.0%
2009 0.35 0.0%
2010 0.4 14.3%
2011 0.6 50.0%
2012 0.75 25.0%
2013 0.86 14.7%
2014 1.15 33.7%
2015 1.37 19.1%
2016 1.49 8.8%
2017 1.62 8.7%
2018 1.72 6.2%

続いて、1989年から2018年までの配当金の推移のグラフです。

1990年の配当金0.05ドルは2018年に1.72ドルとなっており、29年で配当金は34.4倍に増加しています。

直近10年の2009年から2018にかけては、0.35ドルから1.72ドルと、4.9倍になっています。

(なおディズニーは1990年に400%という超大増配を実施しており、この年を入れると数字が過大に大きくなってしまうため、この年は計算対象から意図的に除外しています。次の項目の増配率でも同様です。)

【DIS】増配率の推移(1991年~2018年)

1991年から2018年の過去28年間の増配率の推移です。

全体を通して見ると、増配率に幅がありムラッ気の多い企業です。

この28年の期間の平均増配率は15.5%となります。

2009年~2018年の直近10年の平均増配率は18.0%、1999年~2018年の20年間の平均増配率は12%です。

2014年~2018年の直近5年の平均増配率は15%です。

最高増配率は1997年の54.5%、過去最低の増配率は、その前年となる1996年の-26.7%です。

減配したのは、1996年の1度しかありません。増配せず前年の配当金額を維持した年が、1999年、2001年、2002年、2003年、2008年、2009年の6度です。

時期だけ見ると、2000年のITバブル崩壊や2008年のリーマンショックの影響を受けているのかなと思います。

ただ、過去30年で減配したのが1度しかないというのは心強いデータです。

2010年から増配率が加速しだしましたが、2016年~2018年にかけては8.8%、8.7%、6.2%と直近3年の増配率は10%に満ちておらず、ディズニーの過去平均値から比べると増配率は低迷しています。

【DIS】配当性向の推移(2008年~2017年)

2008年から2017年の直近10年の配当性向の推移です。

数字はMorningstar社のHPからとっています。

過去10年の配当性向の平均値は22.6%となります。

総体として緩やかに右肩上がりといったところですが、直近2017年で27.4%と、数字だけ見ればまだまだ十分な余力があります。

老舗の生活必需品銘柄やたばこ銘柄の高い配当性向に比べると、若々しい数字だなと思ってしまいます。

ただ、ディズニーは2018年6月に21世紀フォックスの映画事業・テレビ事業などのコンテンツ事業を713億ドルで買収することを発表しており、それに資金を向ける必要がありますので、単純に配当性向が低いから配当余力があるという結論にはならないことには注意が必要です。

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