年も明け、4月になると新学年、新学期の季節です。
これから子どもが幼稚園に通うという親御さんは入園準備で忙しくなってくる時期かと思います。
入園前はこんなに小さくて1人でトイレもできない我が子が知らない子ばかりの中でちゃんとやっていけるかしらととても不安になりますが、実際に入園してお友達と仲良くしている姿を見ると、成長した我が子の姿に幼稚園に入ってよかったなと思うものです。
また現実的な話をすると、子どもが幼稚園に入ると一気に毎月の家計の支出が増加し、キャッシュフローが悪化します。幼稚園費用って一体どれくらいかかるんだろうと不安に思っている人も多いと思います。
僕には幼稚園児の子どもがいます。
実際に幼稚園の費用がどれくらいかかるのか、具体的に記していきたいと思います。
後ろの方で、2019年10月から始まる幼児教育の無償化により費用の負担がどうなるのかも記します。
これから幼稚園に子どもが通う予定の方でどれくらい費用がかかるんだとうと思っている方、将来子どもが生まれたらどれくらい幼稚園費用がかかるんだろうと不安になっている方は、ぜひ参考にしてみてください。
幼稚園には公立・国立・私立の区分がありますが、ここでは私立幼稚園の費用を扱います。有名ブランドのお受験幼稚園ではなくて、普通の私立幼稚園にかかる費用です。おそらくこの普通の私立幼稚園へ行く層が大半ではないかと思われます。
公立・国立だと私立よりも1段階費用は安くなります。
なお、当然のことながら幼稚園代はすべての幼稚園で一律のものではありません。
概ね一定のレンジ内にはおさまりますが、各幼稚園によってかかる費用や費用項目は異なりますので、詳細な費用は必ず自分の子どもを入れることを検討している幼稚園に確認すべきです。地域によっても相場は異なるものと思われます。
それでは、以下費用概要について書いていきます。
私立幼稚園に毎月かかる費用はどれくらい?
初めにざっくりと金額をいってしまうと、初年度にかかる入学金や制服代等で約15万円かかり、月額費用は約4万円かかります。
なので、初年度の入学金などを除けば年額約50万円となります。
具体的な費用項目とそれにかかる金額を述べます。
幼稚園によって微妙に異なりますが、概ね費用項目とそれにかかる毎月(毎年)の金額は下のように分類されます。
- 保育料:25,000円/月
- 教材費:10,000円/年
- バス代:5,000円/月(バス希望者のみ)
- 冷房・暖房費:10,000円/年(夏と冬で年2回徴収)
- 給食費:5,000円~6,000円/月(1食200円~300円)
- 課外活動費(遠足代、お出かけ代など):都度の徴収、イベントごとの写真代で子どもの写真を買うと毎回3,000円くらいかかります
これら金額を月ごとに平均化すると、月4万円か4万円を少しオーバーするくらいになります。
年額だと約50万円となります。
毎月必ず発生するのが保育料の2万5千円と、バス代の5,000円、給食費の5,000〜6,000円です。
これにプラスして、年2回冷暖房費の請求があり、課外活動費はその度ごとに請求されます。
思いのほか、基本保育料以外の項目でかかるお金が多いと実感しています。
ほとんどの家庭は幼稚園にバス通園するでしょうから、バス代が毎月約5,000円かかります。
給食代は1食ごとに料金がかかり、約300円します。少ないお小遣いからランチ代を節約しているお父さんが多い中、幼稚園の給食費ってこんなに高いのかと驚かれる方も多いと思います。高いんですよ給食費は。
バス代と給食費で毎月1万円はいきますので、結構な規模の金額です。
冷暖房費も、半期ごとに集金袋がくるとがっくしきます。
また幼稚園は毎月何かしらの園行事があり、遠足やら運動会やら課外活動やらお芋掘りやら発表会やらにかかる都度の交通費や衣装費等々も都度都度徴収されます。
またもちろん、通常の開園時間・閉園時間を延長して預かり保育や夏休み期間中の預かり保育には、別途料金がこれにプラスして発生します。例えば平日17時まで預かり保育を頼むと、別途毎月1万円くらい発生する相場感です。
入園初年度にかかる費用は?
入園初年度は、入園料と制服代(帽子・ジャージ・体操着・かばん代)、入園時教材料といった費用が必要となります。金額にして約15万円ほどです。
- 入園料:100,000円
- 制服代:30,000円~40,000円
- 入園時教材費用:10,000円
初年度の費用負担は結構重たくのしかかります。
これまで記載した金額を踏まえると、幼稚園3年間で必要となる幼稚園費用は次のようになります。
- 年少さん:約65万円(入学金約15万円+年額費用約50万円)
- 年中さん:約50万円
- 年長さん:約50万円
これらを合計すると、幼稚園3年間で約165万円の学費が発生することになります。
こうやって具体的に計算すると結構な金額ですね。
幼稚園の費用は、各自治体がパンフレットにして公開
公立・国立・私立問わず、各幼稚園とその幼稚園にかかる具体的な費用については、市や区といった各自治体がHPやリーフレットの形で公開しています。
そのため、事前に詳細な費用を知りたい場合は、自分が属する自治体が公開しているそれら資料を確認すれば、すぐに費用を事前に知ることができます。
自治体によっても形式は違いますが、入学金や制服代、バス代、給食代、冷暖房費といった細かな費用区分まで記載しているところもあります。
2019年10月から始まる幼児教育の無償化で全部無償になるのか?
2019年10月から、幼児教育の無償化制度が実施されます。
この新制度によって幼稚園料金の負担がどうなるのか、現役親世代は興味津々でしょう。
「無償化」と聞くと、幼稚園代全部無料になるんだ、ラッキーと思う親も多いと思いますが、どこまでが無償になるか範囲はしっかり確認する必要があります。
具体案が発表される前からそうなるだろうなとは思っていましたが、幼児教育の無償化とは、幼稚園にかかるすべてのお金が無償になるというものではありません。
無償になる対象は、あくまでも上で挙げた費用のうち、「保育料」のみです。
そのため、入園料金・制服代・バス代・給食代・教材費・冷暖房費といった基本保育料以外の費用は引き続き有償でお金がかかりますので、この点は注意が必要です。
上の例だと、月額25,000円が2019年の10月から無償になるということです。
年額換算すると、30万円ですね。これまでの年額負担額50万円から、約60%分が無償になる計算です。
3年間に換算すると、90万円ほど従来よりも負担が軽くなることになります。
幼稚園は基本保育料に含まれない費用が多いです(保育園はもっとそうかもしれません)。
感覚的には、入園料金、制服代、バス代、給食費、教材費、冷暖房費だって園児が通常の幼稚園生活を送るのに必要不可欠に発生する費用なので、「子育て世帯を応援する」「幼児教育の無償化を一気に加速する」「幼児教育の負担軽減を図る」「少子化対策」といった美辞麗句が並ぶ「幼稚園、保育所、認定こども園等の無償化」の制度趣旨からはこれら保育料以外の費用もすべて無償化対象として然るべきで、制度趣旨が政策に一貫して反映されていないとは思います。
ただすべての幼稚園費用が無料にならないとはいっても、1番費用が大きい保育料が無償になることは、幼稚園児の子どもがいる現役親世代から見れば大変ありがたいです。
幼稚園、保育所、認定こども園等の無償化制度については、児童手当とは異なり所得制限がないということも、評価しています。
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