8月23日にアルトリアグループが1株あたりの四半期配当額を0.70ドルから0.80ドルへと、14.3%の増配をすることを決定したとプレスリリースで発表しました。
アルトリアは毎年8月に増配を発表するのが通例のようですが、今年の春にも6%の増配を発表しているため、2018年は2回目の増配となります。
過去49年で53回目の増配となります。
アルトリア以外にも、年はまたいでいますが持ち株ではアッヴィ(ABBV)が1年のスパンを置かずに2回増配をしています。ABBVの場合は直近は35%の大増配でした。
大変景気のいい話で、アルトリアの増配のおかげで年間4,000円ほど受領予定の配当金額が増加されることになります。
今年だけで20%超の増配をしたことになるので、嬉しい一方でそんなに増配して来年以降の増配は大丈夫なのかと心配にもなります。ただでさえ今年のたばこ株のパフォーマンスはさっぱりなので。
アルトリアのプレスリリースを見てみると、増配の理由が記載されています。
Today’s dividend increase reflects Altria’s intention to return a large amount of cash to shareholders in the form of dividends and is consistent with Altria’s dividend payout ratio target of approximately 80% of its adjusted diluted earnings per share.
調整後希薄化EPSの約80%を配当性向とする会社方針と一致させるためとあります。
アルトリアは、財務目標として以下の2つを掲げていますが、それに沿った増配ということです。
- 調整後希薄化EPSを、年平均ベースで7%から9%増大させる
- 調整後希薄化EPSベースで、配当性向約80%をターゲットとして維持する
実際にSBI証券のデータを見てみると、一株利益が3.84、一株配当が3.20となっており、3.84×0.8が3.07となるので、配当性向の80%に収まっている計算となるので、無理をしているわけではないようです。
14%もの増配をしたら、株価は急騰してしまいしばらく買えなくなってしまうかなと思っていましたが、金曜日の夜に株価を見てみると、なんと下落しているではありませんか。アルトリアだけではありません。フィリップモリスやブリティッシュアメリカンタバコもそれぞれ3%以上下落しており、たばこ株総崩れの乱の様相を呈していました。今年は何度となく目にする光景です。スラムダンクの河田兄のように、「そのパターンは飽きたぜ」と呟きたくなります。
アルトリアの3日間チャートです。金曜日に1.75%ほど下落しています。
(出典:SBI証券HP)
PMが6.5%の増配を発表した時は株価は上昇していたので、今回これだけ増配をして下がる理由が奇異に思い調べていたら、アメリカの金融機関がMOにネガティブなことを言っている記事を見つけたので、これが原因かもしれないと思いました。株価に影響を与えるような記事ではないかもしれないのでこれが原因と100%信じないでください。
Jefferies Group(初めて聞きました)のアナリストが、概要以下のように述べています。
- たばこ会社は加熱式たばこで失速しているし、蒸気たばこ製品市場でも遅れをとっている
- アルトリアは蒸気たばこ製品で劣勢である
- アメリカでiQOSは承認されるであろうが、最短でも2019年の第2四半期までは実現されないであろう
さらに、PMのターゲットプライスを$93から$80に、MOのターゲットプライスを$70から$61にそれぞれ引き下げています。
アナリストの言うことは基本的に当たるも八卦当たらぬも八卦だと思っているので、そんなに気にしません。SBI証券で一部が無料で読めるアメリカの投資雑誌バロンズの記事にはアルトリアは$80を目指すと言っていましたからね。たばこ株がシーゲルランキング1位に君臨することを当てたアナリストの言うことなら聞きますが。
ということで、大増配発表にもかかわらずうまいこと株価が下落してくれたアルトリアを少額ですが追加で買ってしまいました。
現在の株価は$58.78で、利回りは5.44%となります。
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