投資専門誌バロンズが「ティム・クックからAppleの投資家への手紙」を予見していた~アップル業績下方修正で株価暴落

アップルが2019年度第1四半期の業績予想を下方修正しました。

これを受けて、アップルの株価は時間外で約6%ほど急落しています。

配当利回りが2%にそろそろ届きそうな水準になってきました。

業績の下方修正の内容は日本語でも「ティム・クックからAppleの投資家への手紙」として、プレスリリースが公開されています。

日本法人があってもどうでもいい商品とかサービスの紹介は日本語訳を載せるくせに、肝心の業績に原因を与えるプレスリリースを日本語訳して載せてくれない外資系企業が大半という中で、すぐに日本語HPにも情報を載せてくれて、日本の投資家にも優しい会社ですね。

プレスリリースの題名が「ティム・クックからAppleの投資家への手紙」というのが洒落ています。

日本の企業が業績の下方修正を出すときに、社長の名前を出してたとえば「豊田章男からトヨタの投資家への手紙」というプレスリリースを出すととてもこなれない感がしますが、アップルだから違和感がないんでしょうね。

このあたりは「空母ロナルド・レーガン」だとカッコよくても「空母カクエイ・タナカ」だと様にならないのと同じ感覚でしょうか。

アップルの業績下方修正の内容は以下のようになっています。

  • 売上高として約840億ドル(従来は890億〜930億ドル予想)
  • 売上総利益率として38%
  • 営業費用として約87億ドル
  • その他の収入/(費用)として約5億5,000万ドル
  • 税率約16.5%(個別項目控除前)

下方修正の理由としては、中国市場の需要低迷です。中国経済の低迷と、米中貿易戦争の影響となります。

「主に中国市場におけるiPhoneの売上高が予想を下回ったことが業績予想に達しなかった理由のすべて」と言っています。

これを受けて、モルガン・スタンレーを始めとするウォールストリートのアナリストのアップルの目標株価の下方修正が続いています。

逆指標として名高いアメリカの投資専門誌バロンズが、このアップルの業績の下方修正を予想していましたので紹介します。

2018年の11月の記事になります。

この記事によると、アップルの株価下落は継続する見込みであり、悪材料がコンセンサス予想に織り込まれるまで投資を待つべきとし、iPhone販売台数のアナリスト予想は高く下方修正が2019年第一四半期決算発表前までに出るであろうとしていました。

見直したよバロンズ。

2017年の秋頃にナイキが50ドル付近まで落ちてきた時にナイキはダメでアディダスを買えと煽ってその後ナイキが50%爆騰し、2018年にはアルトリアグループのターゲットプライスを80ドルとか言っていたのに結果40ドル台になってしまった印象が強烈すぎたのですが、当たる記事もあるのですね。

なお、アップルは業績の下方修正こそしましたが、1株あたり利益は過去最高の数値を見込んでおり、また手元のキャッシュが1,300億ドル(約14兆円)という莫大なお金を蓄えこんでいます。

手元キャッシュ14兆円とか、日本企業で時価総額トップのトヨタが20兆円で、2位のNTTドコモが9兆3500億円という状況なので、トヨタ以外のどの日本企業であっても、手元のキャッシュだけで買収できてしまうという計算になります。

そのため、贅沢な資金を原資に自社株買いをはじめとする株主還元には期待できるのかなと思います。

ウォーレン・バフェットの買い増しも期待できるかもしれないので、今の相場状況だとなかなか触手は伸びませんが、アップルに投資したい投資家にとっては魅力的な水準に落ちつつあるというべきでしょうか。

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