逆イールドが発生しても、リーマンショック前はそこから20%も株価が上昇した事実

アメリカ株式市場はとても好調ですね。

ほんの少し前までアメリカの短期国債の利回りが長期国債の利回りを上回る「逆イールド」が発生し、これが経験則から言えば株式市場の暴落の予兆となると恐怖一色でしたが、半分以上の人がもう完全に過去の出来事となっているのではないでしょうか。

僕なんか頭が空っぽなのでもう先の暴落を忘却しています。

アメリカ株も好調ですが、上海市場・香港市場ももそれ以上にとても好調です。日本市場は知りません。

「逆イールド発生=世界的な株式市場の暴落の始まり」と捉えられることがメディアでは定番化していますが、逆イールド発生後も株式市場は高騰していく事実はフォーカスされることが少ないように思います。

逆イールドが発生して世界的な不景気が到来する可能性があるとしても、それはすぐに株式を売って株を買うことを一切止めるのが賢明な投資家の行動であるとは一概には言えません。

実際に暴落が発生しなかったケースもあることに加え、逆イールドが発生して実際にその後暴落したケースを見てみると、過去のデータによるとそこからすぐに暴落が発生することはなく、暴落までに一定の期間がかかっています。

例えば直近の大暴落事例であるリーマンショックに関して言えば、アメリカの10年物国債が2年物国債の利回りを下回り、逆イールドが発生したのが2006年の8月、その後S&P500種がリーマンショック前の高値を付けたのが2007年の10月です。

期間にして、14か月ほど間が空いています。

この14ヶ月の間にS&P500種は、1,300から1,550まで、率にすると約20%も上昇しています。

直近事例に忠実に従うのであれば、逆イールドの発生により今後アメリカ株式市場はさらに上昇していきます。しかも20%も上昇します。

仮に今後暴落が発生するにしても、巧みに株式を売却して逃げ切れる人にとっては、こんな美味しい相場で投資しない機会損失を負うことはできないという考えも成り立ちます。

20%も株価が上昇するなら、その流れに沿って資産を増やしたくなりますね。

また、20%もアメリカ株式市場が上昇していくとすると、一般個人投資家のほとんどは投資しないのを我慢できずに逆イールド発生の事実なんて忘却された過去の出来事となってみんなどんどん投資活動をしてしまうのでないかと思われます。

トランプ大統領就任以来のトランプ相場でアメリカ株式市場は高騰しましたが、直近事例に沿えば当時のトランプ相場のように株式市場は今後上昇していくのですから、周りの投資家がみんな株式資産が上昇しているのを横目に暴落が到来するまでは何も投資しないという信念を貫ける稀有な人はほとんど存在しないのではないでしょうか。

僕のような素人個人投資家は間違いなく無理です。

上昇相場で無事に天井掴みして暴落が来て撃沈する未来が待っているとしても、周りがお金持ちになっているのに黙って指をくわえているなんてできないです。

実際に既に逆イールド発生後にNTTドコモを買い増してしまいましたし。

ということで逆イールドの発生によって何か自分の投資行動が変わるということは全くありませんが、仮に14か月後に暴落が来るとしてもそれまでにせめて資産が膨らんでいると良いなあと思います。

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