アメリカ大企業と契約書内容をめぐってバトルした1年

2019年の仕事を振り返りたいと思います。

今年は、アメリカ大企業との分厚い英文契約書のレビューをよくした年でした。

英会話なんてできなくても流暢な英文メールが書けなくても、英文契約書なんて読めるんですよ。

突然上司から数ヶ月放置されていた50ページの英文契約書を丸投げされた時はさすがに発狂するかと思いました。

夏季休暇直前に50ページの英文契約書を丸投げされた東大卒ヒラ社員

さすがにこれに全力でかかりきりになると他の通常業務が回らなくなりますので、最後は英語圏の海外グループ会社にお願いして上がってきた修正案を自分でレビューする方法をとりました。

結局この契約書はまだ締結できずに年越しとなりました。もう一生締結できなければいいのに。

そして契約書の内容をめぐってバトルをし、一定の戦果を得た年でした。

多くの日本企業は製造業でもIT業でもエンタメ業でもサービス業でも、アメリカ巨大企業と日米和親条約並の不平等契約を半ば強制されて契約を結んで取引していることと思います。

しかし、僕は祖国の企業がアメリカ企業に搾取されるのを黙って見ているほどお人良しではありません。

とあるアメリカ大企業から提示された、お前のものは俺のもの、俺のものももちろん俺のもの思想爆発の契約書の内容を、平等な内容になるように超強気に赤ペン先生して真っ赤に修正して返してやりました。

するとこんな修正されたのは初めてだ、これだとアメリカ本国の承認が下りないとか日本法人の人間が慌てだして、ここから長い交渉が始まったのです。アメリカ本国に尻尾ふらないといけない人間は大変ですね。

強欲米国大企業の契約書を真っ赤に修正して返したら真っ赤に修正されて戻って来た

アメリカ大企業(の日本法人)との契約書交渉の実際

続・強欲アメリカ大企業との契約交渉

アメリカ本社の法務担当者を引きずりだし問い詰める/ アメリカ大企業との契約交渉

交渉の主役はもちろんプロジェクトに関与する事業部のメンバーです。僕など裏方です。

しかし事業部のメンバーとの相性が良かったのが、粘ってこの仕事を頑張れた要因でした。

今回、アメリカ大企業と取引するにあたり、10:0くらいで向こうに有利だった契約内容を、6.5:3.5くらいまでは押し返すことができました。このへんが限界でした。

しかし、先方にマックス有利だった経済条件は最後まで屈せずに、事業部のチームと法務と一丸となって屈せずに何度も何度も交渉したため、先方の条件を覆すことに成功しました。

この企業とのやり取りで胃が痛い日々を送っておりましたが、なんとか形にすることができました。

僕の手柄として上にもしっかりとアピールしておきました。

また、みんな大好き最強アメリカ大企業の利益率の低減にほんの少しでも貢献することができました。

こうやって誰もやりたがらない難しい契約書のレビュー担当をしていると、本当に誰も契約書の内容をしっかり読みません(読めません)ので、「この契約書の内容は会社で自分しか把握していない」という領域が徐々にですが増えていきます。

そうすると、突然社長から、そういえばあの契約書の内容どうなっとったけ?と言われた時に僕しか答えることができる人間がいなかったりと、仕事でのプレゼンスも徐々に高まるという肯定的効果もあるように思われました。

かといって給料は上がらないんですけどね。

アメリカ政府のジャイアン的な要求にいつも振り回されている経産省?の役人の皆様。

こうして草の根の民間企業もアメリカ大企業に屈せずに戦っておりますので、どうか祖国の国益のために、アメリカの暴力的要求に屈せず我が国の国益を貫かんことを切に希求いたします。