持ち株のアムジェン(AMGEN)が12月7日に配当金の増配を発表しました。
これまでの1株あたりの四半期配当金額を1.32ドルから1.45ドルへと増額します。
増配率は10%となります。
この企業は配当金を出しはじめたのが2011年からなので、配当金支払を始めてまだ7年しか経過していません。
配当金の支払いを開始してからは連続増配を継続しており、2012年から8年連続での増配となりました。
アムジェンは、世界最大の独立バイオテクノロジー企業という厨二心惹かれるかっこいい企業です。
設立は1980年と、若い企業です。
事業内容は、以下のようになっています。
アムジェンはバイオ医薬品メーカーで、高度な細胞生物学と分子生物学に基づく治療薬の開発、製造、販売を展開する。特にがん、腎臓病、炎症、腫瘍学の分野での治療薬の開発に注力、製品は診療所、透析センター、病院に販売される。主要製品は、がん化学療法中の患者や透析患者向けの貧血症治療剤「アラネスプ」、白血球減少症治療剤「ニューラスタ」など。(Yahoo!ファイナンスより引用)
アムジェンのこれまでの配当金・増配率・配当性向の推移を調べてみました。
【AMGN】配当金の推移(2011年〜2018年)
2011年に配当金の支払を開始してから2018年までの1株あたり配当金と増配率推移です。
増配率は、当年を前年の配当金額で割る方法ではなく、四半期ベースの金額での増配率を記載しています。
西暦 | 1株当たり配当金 | 増配率 |
2011 | 0.56 | NA |
2012 | 1.44 | 28.6% |
2013 | 1.88 | 30.6% |
2014 | 2.44 | 29.8% |
2015 | 3.16 | 29.5% |
2016 | 4 | 26.6% |
2017 | 4.6 | 15.0% |
2018 | 5.8 | 14.8% |
続いて、2011年から2018年までの配当金の推移のグラフです。
2011年には0.56ドルだった配当金が、2018年には5.8ドルと10倍以上にまで増加しています。
なお2011年は、2四半期しか配当金を出していませんので、その点は注意が必要です。
【AMGN】増配率の推移(2011年〜2018年)
2012年から今回の増配を含めた2019年の8年間の増配率の推移のグラフです。
8年間の平均増配率は、23.1%とかなり高い増配率となります。
特に2012年からの5年間は全て25%を超え30%近い増配率を出しています。
ただグラフを見ると分かりますが、増配率がジリ貧傾向になっています。
2017年に一気に増配率が15%に低下し、2019年は9.8%と二桁増配を切りました。
数字の推移だけ見るとこのまま増配率が低迷(あるいは減配?)になる懸念はあります。
【AMGN】配当性向の推移(2011年〜2018年)
2011年から2018年の配当性向の推移です。
数字はMorningstar社のHPからとっています。
2017年までは配当性向は徐々に右肩上りという具合でした。
2017年までの配当性向の平均値は、30.3%です。
グラフを見るとわかりますが、2018年の配当性向が133%と、純利益以上の配当金を出しています。
何か特殊要因があったのかはよくわかりませんが、これまでのように二桁増配を継続するのは難しくなってくるかもしれません。
【AMGN】現在のバリュエーション
株価は198ドル、配当利回りは2.93%となっています。
1年チャートです。
(出典:SBI証券)
2018年の年初は一気に株価が上昇していましたが、現在は年初来で10%ほどの上昇です。
シーゲル教授の本によると過去最も高いパフォーマンスとなったセクターはヘルスケアセクターです。
そのため、僕は積極的に製薬会社の株をポートフォリオに入れたいと思っています。
ただ、製薬のプロであっても製薬企業の銘柄分析は困難を極めます。
企業業績に寄与するブロックバスター(売上高1000億円を超える薬)になりうる薬がFDAに承認されるのか、開発が成功し市場で販売できるようになるのかは、誰にもわかりません。
そのため、ヘルスケア企業への投資は、過去の競争を勝ち抜いてきた歴史ある最大手の銘柄(ファイザー、メルク、ブリストルマイヤーズスクイブ、ジョンソン・アンド・ジョンソン、アッヴィなど)に分散投資していきます。
これら銘柄は今後も谷があれど競争を勝ち抜いていく期待値のが高いという経験則に基づいて、決算にこけて株価が3%急落した時とか、ライバル会社の薬の臨床試験がうまくいったとか自社の有望と思われていた薬の開発を問題が生じて中止すると発表して株価が10%下落した時とか、そういった時に積み立て投資を継続していくのがなんだかんだで将来のリターンがよくなると考えています。
突き詰めればヘルスケアのETFに投資するという回答に行きつくのでしょうが、自分は個別株投資がしたいので個別株で分散していきます。
世界で初めてインスリンの製剤開発に成功したイーライ・リリー社もカッコよくていいなあと思っているのですが、一時の株価の低迷が嘘のように最近は株価がブーストしています。
コメントを残す